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東日本大震災復興支援

聲明 鎮魂の祈り

四箇法要「花びらは散っても花は散らない」
附 宮内康乃作曲【海霧讃歎】

2018年3月10日(土)15:00 開演
会場:静岡音楽館AOI
出演:声明の会・千年の聲
構成・演出:田村博巳
チケットお取扱い・お問合せ: 静岡音楽館AOIインフォメーションTEL:054-251-2200 
料金:全席指定 3500円

2011年3月11日、大震災で被災された方を励まし、
亡くなられた方に鎮魂の祈りを捧げる。
一人の女性が生前に詠んだ短歌
「海霧に とけて我が身も ただよはむ
川面をのぼり 大地をつつみ」
を使用した、30人の僧侶による新作聲明。

四箇法要「花びらは散っても花は散らない」
人生の途中でいのちを奪われた人たちは
けっしてこの世から消滅したわけではありません
その人たちのいのちはかれらを大切に思い続けようとする人々によって
いつまでもこの世に生き続けています

わたしたちは死んでしまった人たちに見守られて生きているのであり 
ときおりかれらと対話することすらできるのです

かれらは形ではない魂という別の姿を取って私たちの前に現れます
生きるとは死者とともに生きるということです

一緒に暮らしてきたり楽しく会話したり愛し合っていた人を失った場合
その喪失感はどうしようもなく大きいものでしょう

「海霧讃歎」

海霧に
とけて我が身も
ただよはむ
川面をのぼり
大地をつつみ

死者の霊をとむらうことは花を手向けることでなく
その生きた人の咲かせた花に内側から光をあてることです
その花はおそらくそうしたとむらいいたむ人がいなくなれば
そこでは咲く場所を失います

それからその人をとむらいいたむ人がいなくなったとき
その魂、花は消えていくということです

しかしまた何十年、何百年経とうと、とむらいいたむことが営まれれば
そこではまた花作ということにもなるのでしょう

色即是色というは即ちこれ南無阿弥陀仏なり
自然界の風景の中にとけこんでいる目には見えない魂の存在があります

花びらは散る 花は散らない